着るもの編
第2バチカン公会議の「修道生活の刷新・適応に関する教令」は“修道服は聖別、奉献のしるしであるから、簡素でつつしみ深く、質素であるとともに端正であり、さらに健康の要請にかない、時代と場所の事情ならびに務めの必要に適したものでなければならない。これらの原則にそわない男女の修道服は変更されなければならない。”と述べています。以後、特に活動的奉仕の修道会では昔むかしのスタイルは大きく変化をしましたし、“修道生活の本質ではないから”という理由で修道服を着用しない会も増えてきました。近年は「修道女は修道服を着ている」というイメージが少しずつ薄れていっているようです。
私どもの会でも、会憲では“奉献のしるし清貧とのあかしとしてブルーの修道服を着用する。”のが原則ですが世界の管区ごとに決定があるほか、個人の必要によっても、普通の服を着ることが許されます。インドではブルーのサリー、ブラジルではベージュのワンピースなどスタイルも色もお国の事情に合わせて変更しているようです。
私ども日本管区では公式なものとして紺色の修道服と夏用には薄い藤色のものをいただきます。他にホームウウェアとしてブルーのストライプ地が併用されます。ところが20年、30年前に試しに作った白やチェック、デニムの作業着などもあり、ぼろでなければ捨てがたく、かえって着やすいなどの理由でめいめいが保存しているものを続いて院内で着ています。
季節によってミサにも紺色、藤色,白と混在することもあれば、院内ではもっと様々なものが着られるので、知らない方に“色による区別はなんでしょうか?”と聞かれたことがあります。
常に衣替えが早い者がいれば、1ヶ月以上も遅れる者がいて、5月までオーバーコートに身を包むものもおり、各自の責任ある行動として受け入れられます。
他にセーターやコート、上着も必要ですが金沢では広坂教会のバザーのおかげで助かっている姉妹がかなりいることをお知らせします。ある年、ある姉妹が紺色のセーターを100円で買えたと喜んで、披露しました。するとSr.Oが「あら、それは私が出したものよ。」ということもありました。寒い季節にはこのように様々の付属物を身につけるので、個人のセンスも清貧の感覚も違いがあって他の目には“端正”にはほど遠いと思われるスタイルがあるかもせれません。
「何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな。」のみ言葉に感謝です。
2008 年 3 月