20. 教会へ通う意味
ある地方新聞の投稿欄に、毎週日曜日に教会へ通う意味はあるのか、という意見が掲載された。「わたしは教会へ通って 30年になる」と投稿者は書いた。「これまで3000回ほど説教を聴いたが、ひとつとして記憶に残っていない。わたしは時間を 無駄にしてきた。こんな人間を相手に説教した司祭の方々も、時間を無駄にしてきたと思う」。
これをめぐってその新聞の投稿欄で論争が起った。論争は何週間か続いたが、ある日、短い投稿記事によってみごとに決着が つけられた。
「私は結婚して30年になる。これまでに32,000回ほど、昼食・夕食を取って来たが、完全なメニューはひとつとして記憶に 残っていない。だからと言って食事が無駄だったとは、私は言えない。食べ物は私の血や肉になり、生きる力を与えてくれた。 これらの食事がなかったら、いま私は生きていないだろう」。
【聖書から】
「わたしは、天から降ってきた生きたパンである。このパンを食べるならば、その人は永遠に生きる。」(ヨハネ6:51)