17. 目に見えないもの
ある小学校の先生が、神様なんておとぎ話にすぎないと生徒に教えようと思いました。そこで、教室で次のように言いました。
先生: 今日は、神様がいないことを学びましょう。
(それから生徒の一人に向って) ティト、外のあの木が見えますか?
ティト: はい、見えます。
先生: 草は見えますか?
ティト: はい、見えます、先生。
先生: 外へ行って上を見て、空が見えるかどうか言ってちょうだい。
ティト: (しばらくして戻って来て) はい、空が見えました、先生。
先生: それで、神さまは見えましたか?
ティト: いいえ、先生。
先生: 先生が言いたかったのはまさにこのことです。わたしたちは、存在しているものは全部見ることができます。神さまは見えません。存在しないからです。神さまはおとぎ話なのです。
そのとき、ティトのクラスメートのマリアが、自分もティトに質問させてくださいと先生に頼みました。先生はちょっと驚きましたが、質問を許しました。
マリア: ティト、外のあの木が見える?
ティト: うん、見えるよ。
マリア: 草は見える?
ティト: (質問ばかりでうんざり気味に) 見えるよ。
マリア: 先生は見える?
ティト: だから、見えるってば。
マリア: 存在するものは全部見える、そうよね?
ティト: そうだよ。
マリア: 先生の脳みそは見える?
ティト: ううん、見えない。
マリア: じゃあ、ティト、先生には脳みそがないのよ。たった今そう教わったわ!
【聖書から】
信仰は希望されることの保証であり、見えない真実の証拠である。(ヘブライ人への手紙 11:1)