神の御前では皆等しく愛されている

16. どんな人たち?

ある村にひとりの若者がやって来た。彼は孫を連れた老人に出合い、訊ねた。「この村のみなさんはどんな人たちでしょうか?」

その質問に、老人は質問で答えた。「これまでおられたところでは、みなさんどんな人たちでしたかな?」 若者は言った「とても自己中心的で、ねたみ深くて、執念深い人たちでした」。老人は言った。「ここでも、あなたが出合われるのは同じような人たちじゃよ」。

しばらくして別の若者が村にやって来て、前の若者と同じ質問を老人にした。老人もまた前と同じように聞いた。「これまでおられたところでは、みなさんどんな人たちでしたかな?」

その若者はこう答えた。「信頼できて、親切で、正しくて、隣人愛にみちた人たちでした」。老人は言った。「ここでも、あなたが出合われるのは同じような人たちじゃよ!」

すると、孫が聞いた。「どうしてああ言ったの、おじいちゃん?」 おじいちゃんは答えた。「自分を取り巻く環境というのは、人がそれぞれ自分の心でつくり上げて行くものなんじゃ。ものごとをどう受け取るかによってな」。

【聖書から】

人間の前にあるすべてのことは何事も同じで
同じひとつのことが善人にも悪人にも良い人にも清い人にも不浄な人にも
いけにえをささげる人にもささげない人にも臨む。
(コヘレト9:1-2)

すべての人に対して忍耐強く接しなさい。
だれも、悪をもって悪に報いることのないように気をつけなさい。
お互いの間でも、すべての人に対しても、いつも善を行なうように努めなさい。
(テサロニケ5:14-15)