神父様からのメッセージ

道を踏み外して、死を招くな

 この前の私の話「天国への道」(9月号の教会だより参照)の続きとして、書くべきことを考えているうちに、旧約聖書の「知恵の書」の次の言葉に出会いました。

 「道を踏み外して死を招くな。自分の手の業で滅びを引き寄せるな。」と。(知恵の書1,12)

 イエズス様が示してくださる道を知っていても、日々の生活の中でよそ見をするならついに道を踏み外してしまうことになります。その結果自分の手の業で滅び(永遠の死)を引き寄せてしまうという、非常に悲しい結果になります。洗礼を受けて正しいスタートを切ったとしても、そのうち道であるイエスを見失って、誤った方向へ走ってしまうこともあり得ます。そういう悲しいことも起こり得ることを知っておられるイエズス様は、次の言葉で注意を促してくださいます。

 「父が私を愛されたように、私もあなた方を愛してきた。私の愛に留まりなさい。私が父の掟を守り、その愛に留まっているように、あなた方も私の掟を守るなら、私の愛に留まっていることになる」と。(ヨハネ15,9-10)

 使徒達もこのことをよく理解していたので、隣人愛の実践の具体的な生き方を次のように教えてくださいます。

 「皆心一つに、同情しあい、兄弟を愛し、憐れみ深く、謙虚になりなさい。」

 「悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。かえって祝福を祈りなさい・・・幸せな日々を過ごしたい人は、舌を制して悪を言わずに唇を閉じて偽りを語ってはならない。」(1ペトロ3,8-9・・・11)

 「怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで怒ったままでいてはなりません・・・悪い言葉を一切、口にしてはなりません・・・無慈悲で、憤り、怒り、わめき、そしりなど全てを、一切悪意と一緒に捨てなさい。互いに親切にし、憐れみの心で接し、神がキリストによってあなた方を赦してくださっているように、赦し合いなさい。」(エフェソ4,26,29-32より)

 「愛は忍耐強い。愛は情け深い。愛は妬まない。自慢せず、高ぶらない。愛は恨みを抱かない。」(1コリント13,4-5)

 上記のように、愛の実践の具体的な道を教えられている私たちは、その道に一生懸命励みたいと思います。