神父様からのメッセージ

MERRY CHRISTMAS

 クリスマス!・・・それはただの物語でも、お祭りでもありません。クリスマスはすべての人にとって大きな喜びの日です。神様の愛と慈しみの深さを告げるできごとを喜び祝う日だからです。「神は、その独り子を与えるほど、この世を愛した・・・神が御子を世に遣わしたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである」と。(ヨハネ福音書3,16-17)

 さて、皆クリスマスを待っています。何故でしょうか。私たちはクリスマスの前に、何をしますか?ツリーを飾るだけでいいでしょうか。カードやプレゼントを買うだけでいいと言うでしょうか。

 クリスマス前に、待降節があります。待降節は、イエス様が来られるのを待つという意味です。イエス様をお迎えするための心の準備を整える時です。心の準備こそ重要なのです。クリスマスが私たちに何を告げてくれるかを思い巡らしながら、待降節の日々を過ごすようにすれば、素晴らしい心の準備をすることになります。

 なお、クリスマスは何を告げてくれるでしょうか。それは、神様が私たちのことをいつも心にかけて下さり、私たち一人一人をかけがえのないものとして、いつも慈しんで下さるということを告げて下さっています。私たちが、その御心に背いたときでも、決して見捨てることなく、その御独り子をこの世に送って下さったのです。それは、私たちを裁くためではなく、その独り子によって私たちを救うためです。御独り子は、私たちの罪をすべて自ら背負って、償いの供え物として、ご自身を十字架の上で奉げるために、マリア様から一人の人間としてお生まれになりました。この事実を、心の中で味わいながら、待降節の日々を過ごすように努力するなら、クリスマスを正に歓喜してお迎えするようになります。

 「主において、常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい」と。使徒パウロは呼びかけています。(フィリペ4,4)

 「全ての民に及ぶ大きな喜びの訪れをあなた方に告げます。今日、あなた方のために、救い主がお生まれになった」と。

 誰もがよく知っている「もろびとこぞりて」はクリスマスを祝うことが高らかに表現され、歓喜いっぱいの聖歌であることは、皆の承知の通りです。天使たちが、主イエスの降誕の喜びを真っ先に素朴な羊飼いたちに告げた喜びの言葉を、そのまま歌詞となっています。天使たちが告げられたことを確認した羊飼いたちは「神をあがめ、賛美しながら帰っていった」と書いてあります。

 皆様も、深い喜びをもってクリスマスのミサにあずかり、神を賛美しながらそれぞれの生活に帰って行かれるように祈っております。