感謝と喜びの日、クリスマス
クリスマスは、まさに、感謝と喜びの日です。何故でしょうか。クリスマスはイエス様の生誕を祝う日だからです。
赤ちゃんの誕生は、どこの家庭にとっても感謝と喜びの日となっていますが、イエス様の誕生は世界のすべての人にとって感謝と喜びの日となっています。何故でしょうか。それは、イエス様は神の子だからです。マリア様から人間として御生まれになった神の子です。
神様の子は何のために人間として御生まれになったでしょうか。それは人間に神様の心を示すと共に、その人間としての生き方と言葉をもって、神に立ち返る道を教えるためです。さらに、すべての人間の罪を自ら背負って、その罪を償うために、十字架の上でご自身の命を奉げるためです。これらの事を信じている私たちは、毎年、大きな喜びと感謝を持ってクリスマスをお祝いするのです。
クリスマスの夜、天使が羊飼いたちに告げた「大きな喜び」が私たちの心にも伝わって来ます。「すべての民に及ぶ大きな喜びの訪れをあなた方に告げる・・・今日あなた方のために救い主が御生まれになった」と。
私たちも今日、羊飼いたちに習って、すべての人々を罪から救うために天から来られ、独りの人間として御生まれになって、「産着にくるまれて、飼い葉桶に寝ている乳飲み子を」拝みに行きたいと思います。私たちの心からの感謝を申し上げるために。
さて、今私はこの金沢で、盛大に執り行われた最初のクリスマスを思い出します。400年も前の事です。高山右近自身が催したクリスマスのお祝いです。彼は、各方面に自筆の招待状を発送した結果、多くの人が教会に押し寄せたと伝えられています。深夜ミサの後に、高山右近のもてなしで、一同は共に食事をして、クリスマスの喜びを分かち合ったと書いてあります。迫害がひしひしと迫ってきている事を熟知していたクリスチャンたちは、クリスマスの喜びを分かち合うことによって互いに励まし合ったりして、迫害に備えようと思ったからでしょうか。
私たちも、クリスマスの日はもちろんのこと、日曜日ごとにも一同に集まって、「感謝の祭儀」と呼ばれているミサに与って、イエス様に照らされた道を歩み続ける力を祈っています。