神父様からのメッセージ

メリークリスマス

命に輝くクリスマス

 クリスマスと言うと、まず贈り物やクリスマスカード、クリスマスケーキ、クリスマスツリーなどのイメージが頭に浮かんで来ます。しかしクリスマスはこれだけでしょうか。決してそうではありません。

 クリスマスは、神さまからの最大の贈り物を感謝して、喜び祝う日です。

 「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された」と。(ヨハネ福音書3,16)

 クリスマスに感謝して、喜び祝う神からの贈り物とは、その独り子です。

 クリスマスの夜、羊飼いたちに現れた天使も「すべての民に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町(ベツレヘム)にあなた方のために救い主がお生まれになった」と。(ルカ2,10-11)これを信じているからこそ、この日は大きな喜びの人なります。

 さらに、クリスマスは人間の尊厳とその命の尊さを称える日だと思います。神ご自身が一人の人間としてこの世に誕生されることによって、ある意味で、ご自分自身を全ての人間と一致させました。そうすることによって、人間の尊厳と人間の命の尊さを示して下さったと言えましょう。

 旧約聖書にも、人間の尊厳を称える祈りがあります。

「あなたの天を、あなたの指の業をわたしは仰ぎます。
月も、星も、あなたが配置なさったもの。
そのあなたが御心に留めてくださるとは 人間は何ものなのでしょう。
人の子は何ものなのでしょう あなたが顧みてくださるとは。
神にわずかに劣るものとして人を造り
なお、栄光と威光を冠としていただかせ
御手によって造られたものをすべて治めるようにその足もとに置かれました」と。
(詩篇8,4-7)

 この祈りの作者は、人間に対して神のなさったことに驚きの念を表しています。

 なお神ご自身が、クリスマスの夜、一人の人間としてこの世に誕生されることによって、人間の尊厳とその命の尊さを一層輝かせて下さったのです。

  ゆえに、人間の尊厳を神聖にして汚してはならず、その命は、どんなことがあっても、その初めから終わりまで尊重され、擁護されなければならないと言うことは、すべての人間に対してのクリスマスの切実なアピールに感じられてきます。