神の御前では皆等しく愛されている

02. 海岸のヒトデ

 ある日、海岸を歩いていると、男がしゃがんで砂浜からヒトデを取り上げ、海に投げていた。私は不思議に思い、どうしてそんなことをしているのかとたずねた。

「これらのヒトデをもう一度海に投げてやっているのです」と、彼は言った。「ごらんのように、引潮で砂浜に残されたので、海に投げてやらないと干涸びて死んでしまいます」。

「なるほど」と、私は言った。「でも、この浜には何千匹もヒトデがいるでしょう。全部を投げてやるなんて出来ませんよ。あまりにも多くて。それに、お気付きでないかもしれませんが、多分、同じことがこの海岸沿いの何百もの浜で起きています。あなたの努力は意味がないと思いますけど…」。

 男はにっこり笑い、うつむいてヒトデを1匹手にした。そして、それをまた海へ投げて答えた。「このヒトデには意味があったじゃないですか」。

【聖書から】

 女が自分の乳飲み子を忘れるであろうか。母親が自分の産んだ子を憐れまないであろうか。たとえ、女たちが忘れようともわたしがあなたを忘れることは決してない。見よ、わたしはあなたをわたしの手のひらに刻みつける。(イザヤ49:15-16)

 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。(ヨハネ3:16)